5-2. 相手を認めるストロークを身に付けよう

交流分析から生まれたストロークという区別は、人間にとって他人から向けられる意識や注意がいかに重要かを教えてくれます。自分にも他人にも、もちろん好きな相手にも、肯定的なストロークが日々送れるようになりましょう！

　会話のメソッドとして「ストローク」に意識を向けてみましょう。私たちの人生は様々な人との交流の中で成り立っています。その中で”心の栄養素”として他人からもらっているのが「ストローク」と言えます。ストロークとはカナダの精神分析医エリック・バーン氏が提唱した交流分析の用語の一つ。ポジティブなものもネガティブなものもありますが、ここでは相手を認め、尊重するために出すポジティブなストロークを扱っていきます。

　それは、認める、感謝する、共感する、喜ぶ、称賛する、信頼する、尊敬する、期待する、驚嘆する、頼るということ。こういったストロークをもらうと心が温かい気持ちになりますが、大切なのはあなたが与えることです。人は多くのストロークを与えるほど、他人から多くのストロークをもらうことが出来るとも言われています。出し惜しみしたり、ケチになったりすることなく、与えてあげてください。

　まずは自分のポジティブなところ(性格でも、見た目でも、持ち物でも、たたずまいでも)を見つけて承認してください。最初は難しいかもしれないですが、どんどん慣れていきます。そして、自分での練習が終わったら、ぜひ好きな彼にストロークを送る練習を！

　他人や環境を変えるのではなく、自分が動くしかありません。ただ、自分が動いたら、面白いように景色は変わるんです。

ポジティブなストロークは、人間関係の中でお互いにとっての「心の栄養素」になります。

肯定的なストロークが得られない状態に追い込まれると、否定的なストロークでも構わないから相手から引き出そうとします。無視される、存在を認められない、よりも否定的であっても何かある(存在が認められる)ほうがマシだと考えるからです。